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伝説のロボゲー『鉄騎大戦』のフルスクラッチモデルを作り続けるプレイヤー
カプコンから2004年に発売されたオンラインゲーム『鉄騎大戦』。巨大なコントローラーを設置できるスペースと(当時にしては)かなり高品質なネットワーク回線を要求するため、日本ではそもそもプレイできる環境にいる人があまりいませんでしたが、今なお「伝説のロボゲー」と称される名作タイトルです。その、『鉄騎大戦』に登場する「VT(Vertical Tank)」のフルスクラッチモデルを作り続けるプレイヤーさんがいます。
巨大なコントローラーと硬派なゲームシステムで話題を呼んだ『鉄騎大戦』
『鉄騎大戦』は、初代Xboxで発売された『鉄騎』(2002年)のオンライン版としてカプコンからリリースされました。
特徴は、全長90cm近い専用コントローラーと、そのシビアなゲームデザイン。
2本の巨大なスティックと30個以上のボタン、そしてアクセル・ブレーキ・ステップの3つのフットペダルを使いこなさなければまともに移動もできず、まだ当時はそれほどメジャーではなかったボイスチャットがほぼ必須、さらにゲームのメインとなるキャンペーンモードでは、「撃破された直後に『イジェクトボタン』を押して脱出しなければプレイヤーデータ削除」というシビアなゲームで、硬派なミリタリー系ロボットゲームファンというニッチ(? )な市場を席巻したゲームです。
初代Xboxのオンラインサービスが終了した現在もなお、熱いファンたちによって愛され続けています。
「無ければ作ればいい」という発想でスタートしたフルスクラッチモデル制作
今回ご紹介するのは、鉄騎プレイヤーでもあり、モデラーの「nanaC」さんの手による『鉄騎』・『鉄騎大戦』に登場するVT(Vertical Tank)の完全自作モデルです。
制作開始時期は2003年頃で「もともと巨大コントローラ、かつコックピット視点というゲーム性に惹かれて購入した『鉄騎』なんですが、プレイしてみるとVTのデザインが非常に好みだったんです。それで、VTの模型が欲しくなったんですが、プラモデルとしてどこかのメーカから発売される可能性はかなり低いと思って……だったら自分で作ってみよう、というのがきっかけです」とnanaCさん。
「既製品の組み上げやその改造ではなく、プラ版やパテなどの材料を使って模型を作り上げていくフルスクラッチは初めてのチャレンジだったのでかなりハードルが高かったんですが、それ以上にVTの模型が欲しいという欲求の方が高くて……」(同)。ちなみに最初に作ったのは、主人公機の「ディサイダー」ではなく、雑魚キャラの「ビッツ」だったんだそうです。
それでは、nanaCさんの渾身のVTギャラリーをどうぞ。
現在、2番目に作った「ビヒモス」をリメイク中で、その次は「プロミネンスM1」を作る予定ということです。
ちなみに、『鉄騎大戦』に登場するVTは全部で32種類。
VT制作はnanaCさんのライフワークになりそうですね。これからの制作にも期待しています!
nanaCさんの制作した模型の写真は以下のサイトで見る事ができます(要会員登録)。