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前回の「Mission」に続いて、今回は「採掘」という、生産関係に分類されるコンテンツを紹介しよう。
多くのMMOなどで見られるように、モジュール(船の装備品)や、艦船本隊の製造に必要な材料、Capital ShipやControl Towerの燃料を手に入れるなどといった意味で、便宜上「採掘」と一言でまとめてはいるが、EVE Onlineの採掘には幅広いコンテンツが存在している。
「採掘」について
Eve Onlineでの「採掘」とは、Asteroid beltやIce field、またはガスサイトやら月(Moon)から採掘専用モジュール・設備などを用いて「様々な鉱物資源を入手する」ことである。
それらから得られた鉱物資源などは、そのままプレイヤーに売ったり、自分で蓄え、何かを作ったりと、プレイスタイルで異なる。どちらにしても、バリバリ戦闘をこなすコンテンツではなく、どちらかといえば戦闘の機会などは少ない。そのため、戦闘が苦手なプレイヤーは、採掘などのコンテンツをプレイしていることが多い。
鉱石を掘るには?
今回は、とりあえず掘ってみたいという採掘初心者向けに、船のFittingからAsteroid beltで掘るまでを紹介しよう。
1.採掘に使用する船を決める
ここでは初心者でもすぐ乗れる、Frigateから選んでいこう。いくつもあるFrigateから採掘に適した船を選ぶコツは、船体に設定されている「Bonus」だ。それを踏まえて、各国の船から1種類ずつのFrigateをピックアップしてみることにする。
各国のFrigateにはそれぞれ1種類ずつ、採掘にBonusが与えられる船がある。Bonusの内容は4国の船とも全て同じで「船体のカーゴ容量が、Amarr/Caldari/Gallente/Minmatar Frigateのスキル1ごとに5%ずつアップ(最大で25%)、Mining Laserで一度に採掘される量がAmarr/Caldari/Gallente/Minmatar Frigateのスキル1ごとに20%アップ(最大で100%)、Mining LaserのCapacitor消費量が-60%(スキルに依存しない固定値)」だ。
ちなみに筆者はなんとなく「Burst」を購入した。
2.船にモジュールを装備する
さて、船自体はBonusがあろうとなかろうと実は根本的な問題ではない。採掘専用の装備をすれば、どんな船でも一応は掘れるからだ。そんなわけで、船に採掘専用のモジュールをFitしよう。
◆High slot:Miner*2(Mining Laser)
必要スキル:Mining Level1
◆Midium slot:Civilian Shield Booster*3
必要スキル:無し
◆Low slot:Expanded Cargohold*1
必要スキル:Hull Upgrades Level1 / Mechanic Level1
以上が、筆者の組んだBurstのFit例である。Fitのセッティングは人によってさまざまであり、採掘専用の特殊な艦船に乗るようになれば、さらに専門的なFitになるだろう。
それでは、なぜそのモジュールをFitさせているか、説明していこう。
High slotのMinerは、鉱石を採掘するための「採掘レーザー」であり、これがなければ話にならないので必須になる。
Midium slotのShield Boosterは、「Security levelが0.8以下のAsteroid beltsに出現するNPC海賊対策」として積んでいる。なぜCivilianなのかというと、使用電力の少なさ、要求スキルの少なさなどがその理由だ。
これはNPC海賊が出現して、自分の採掘船が攻撃を受けたら、Shield Boosterで一時的に耐えるという算段である。耐えている間は、あらかじめ積んであるDrone(無人艦載機)や、余ったHigh slotに積んだTurretで撃退しよう。
ちなみに、Minmatar FrigateのBurstには、Drone Bayがなく、High slotは2つしかない。筆者はとりあえず耐えつつ掘り、艦船のカーゴが満タンになったらとっとと逃げ帰ろうというスタイルだ。
Low slotのExpanded Cargoholdは、カーゴの最大積載量を増やすモジュールだ。採掘した鉱石は、船内のカーゴに放り込まれるため、カーゴの容量が増えれば、その分一度に多く持ち帰れるからと考えてのことである。
3.いざAsteroid beltへ
採掘に出かけるには、StationやStar Gateにワープするのと同じように、Over Viewまたは宇宙空間での右クリックから、「Asteroid belts」にワープしよう。
到着すると、何やら岩石のようなものが大量に浮いているのがすぐ分かる。採掘を開始するには、Asteroidをロックオンして、Mining Laserで「撃つ」のだ。
採掘した鉱石は、船内のカーゴに入っていく。カーゴが満タンになると採掘も自動終了するので、満タンになったところで、Stationなどに鉱石を持ち帰ろう。
4.持ち帰ったら
採掘物をStationに持ち帰ったら、売るなり自分で使うなり好きに使おう。
売る場合はMarketの相場を見ながら、Refine(精錬)して売るか、Refineせずに売るかを決めるのだが、ここでRefineというシステムについて少し解説を加えたい。
Stationには精錬設備が備わっているところがあり、そこを利用することで鉱石を精錬できる。
精錬をするにはStation内で鉱石を右クリックし、「Refine」を選択するのだが、実はこの精錬にもスキルやStandingが関わっており、そのどちらも低い状態だと精錬効率が低くなってしまうのだ。
もしあなたが生粋の採掘人を目指すのであれば、各種鉱石の精錬効率を上げるスキルなどを上げて、なおかつ「精錬を行うStationの所属する企業へのStanding」も上げておこう。
採掘を続けた先にあるものと、採掘に伴う危険
採掘を続けていき、生粋の採掘人になるということは、すなわち採掘関係のスキルを高くすること、要するに採掘特化の専用艦船・モジュールを使いこなせるようになるということである。結局のところ、「採掘」をすることに変わりはないのだが、採掘効率の特化によって、より儲けを出すことが可能になるのである。
そんなわけで「採掘に特化している船」についていくつか紹介したい。これらは「Mining barges」と呼ばれる艦船たちで、採掘に有利なBonusを持っており、専用の採掘モジュールを装備できたりもする。
以下は、上記3種の上位にあたる船である「Exhumers」というものである。
また、このような小型~中型の採掘艦船のほかに「Capitlal Industrial Ships」という、Capitalクラスの大型艦船も存在する。
しかしながら、一般の艦船のようにStar Gateを通ることが不可能であり、星系間の移動は基本的に1キャラクターでは出来ない。(Jump Driveでの移動には、移動先に「Cyno field」と呼ばれる出口を用意する必要がある)
また、Highsecには仕様上、Cyno fieldを展開できないため、運用はSecurity level0.4~0.0のSystemに限られる。Ship Maintenance BayについてはMining Barge・ExhumerとIdustrial Shipsのみ積めるといった制限がある。
さらにこのRoqualの特筆すべき点として「変形」というロマンとメカ心をくすぐられる機能が備わっている。変形することによって艦隊メンバーへのBonusを提供できるようになるほか、「採掘した鉱石を圧縮できる」という機能まで使えるようになるのだ。
この変形については、Eve Onlineの中でも随一の変形アクションとなっているので、今回は筆者の知人の録画した「Roqualの貴重な変形シーン」をお見せしよう。
採掘に付きまとう危険「カミカゼ」
のんびりとHighsec(一応は警察船がいるSystem)で、のんびりと採掘していれば、大した危険もなくお金を稼げるような気もするのだが、採掘には常に付きまとう危険がある。それは「カミカゼ」とよばれる「PK(Player Killer」の方法の1つである。
Security levelが0.5以上のSystemでは、生粋の海賊たち(キャラクターのSecurity statusが低い人たち。主にアウトローと呼ばれる)が侵入すると、Concordと呼ばれる警察組織(のようなもの)に問答無用で撃たれ、船などは瞬く間に沈んでしまう。
そのような仕様から、警察が巡回しているHighsecではPKもされずに安全な採掘をしていられると思われがちであるが、実はそうではない。
筆者自身も、「Highsecだから安全だよね」なんて甘ったるい馬鹿な考えを持っている採掘プレイヤーをぶち殺す・・・あるいはEve宇宙の厳しさを教えて差し上げるために、たまにカミカゼで採掘船をぶち殺していたりもするのだが、そのカミカゼの対象が主に「採掘船」なのだ。
採掘船は、防御力が総じて低い。また、掘りながら逃げる算段すら立てていないような輩が大変多く「簡単に殺せてしまう」ので、もはや「ちょっとカミカゼしに行こうぜ!」といったノリで出かけ、殺しては帰ってくるというデザート感覚のPKだ。
もしあなたが採掘で生計を立てようとしているなら、このような危険は常に付きまとっており、油断すれば船だけでなく「パイロットごと殺される」可能性も十分にあるということを忘れないでほしい。
その他の「採掘・資源収集プレイ」
Asteroid beltに行き、採掘船で鉱石を掘る。これが一般的な採掘であるが、資源収集という意味では、他にもいろいろとコンテンツが用意されている。
鉱石の採掘ともっとも近いのが「Gas(ガス星雲とかのガス)掘り」だ。これは「Gas Cloud Harvester」というモジュールを装備して、Gasを掘る・・・というよりは吸引とでも言った方がいいのか、とにかくGas採集である。
このGasは、0.0のSystemやワームホールにしか存在せず、このGasを見つけるためには、Scanner Probeで探索する必要がある。
このGas採集のほかに、艦船を用いた採掘と違ったプレイ内容になるコンテンツとして、2つほど紹介しよう。
月から資源を掘る
Eve Onlineには、各星計に必ずPlanetが存在し、そのPlanetには「Moon」がセットで存在している。そのMoonの軌道上にプレイヤーが「Control Tower」を置き、研究施設や防衛設備のほか、月から資源を採掘する設備「Moon Harvesting Array」を設置することにより、「Moon」から資源を採掘できるのだ。
このMoonにもたくさんの種類があり、それぞれ採掘できる資源が違う。中には大変貴重な資源もあり、それらをめぐって、プレイヤー同士の大規模な戦争が起きるほどである。
この月堀については艦船を用いず、Towerの設備によって自動的に採掘されるが、Towerの管理・メンテナンスが大変なので、よほどEve Onlineに詳しいか自信のある人以外では、所属するCorporation(ギルドやクランのようなもの)で運営するほうが無難である。
惑星をつっついて資源を採集・加工する「Planetary Interaction」
月堀はMoonから資源を得るが、Planetary Interactionは「Planet」から資源を採集する。
これには専用の「Planetary Interaction」というコンテンツが存在しており、専用のスキルも存在する。
プレイヤーはCommand CenterをPlanetに置き、そこから採掘施設・加工施設、採集した資源の打ち上げ施設などを設置し、資源を得るという仕組みだ。
Eve OnlineのPlanetは、ガス惑星、溶岩惑星、地球のような青と緑の惑星など、様々なPlanetが存在している。そのPlanetの種類によって、取れる資源が違うのだ。溶岩惑星ならば、金属の資源が多く採集できたり、水が大量に存在する惑星ならば、水資源やバクテリアなどの資源を採集できる。
採集した資源は、Planetに設置した加工施設を介して1次加工、2次加工をできるが、このあたりはプレイヤーの好みと、資源相場との相談で行っていく。
さて、長々と紹介した採掘関連のコンテンツだが、これら採掘などの資源収集に生産や研究といったコンテンツは切っても切れない関係だ。
次回はそれら「生産と研究」について、紹介しよう。