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前回では、「鉱石」を得る方法を紹介したが、今回はその鉱石の使い道の1つである「生産・研究」のカテゴリーについて紹介しよう。
弾薬を始め、船体モジュールや、小型の船から大型の艦船まで製造可能だが、中には複雑な工程を経て完成されるものもある。生産をメインに「職人」としてプレイしたい、または生計を立てたいという人は、心してかかるべし。
基本的な生産「物作り」について
採掘などで入手したMineral(鉱石資源など)と設計図を使用して、Eve Onlineでは様々なものを作ることが出来る。船体に装備するモジュール類や、艦船本体はもちろん、パイロットに直接使用し、一時的に能力を高めるBoosterという薬品まで、その種類は多岐にわたる。
Tech1・Tech2・Tech3と、製造するアイテムのランクによって作業工程が違ってくるが、まずは「Tech1」生産についての手順を簡単に説明しよう。
1:必要なものを集める
何かを製造しようと思ったら、まず必要な材料を集める必要がある。
1つはBlueprintと呼ばれるアイテム(設計図のようなもの)、もう1つはMineralで、必要なMineralの種類と個数などは、Blueprintに書いてある。
ちなみに「Blueprint」は「Blueprint Original」と、「Blueprint Copy」の2種類が存在しており、前者は消耗しないが非常に高価で、後者は消耗するが、Originalよりも比較的安価で手に入る。
2:生産ラインを持っている宇宙Stationや、所有しているControlTowerの生産ラインに材料を突っ込む
画面左のメニューから「Science & Industry」を選択すると、1つのウィンドウが現れる。そのウィンドウの「Installations」から手順を進めていく。
黄色い文字で表示されているのは、使用中の生産ラインであり、作業がいつ終了するかの時間が示されている。緑色で表示されている「Now」については、空いている生産ラインを示しており、そこを使ってすぐに生産を始められるというわけだ。
「PickBlueprint」で使用するBlueprintを選び、「Run」でいくつ(何回)作るかを決めて、OKを押そう。
3:出来るまで待つ
生産を開始したら、あとは出来上がるまで待つだけ。
余談だが、Eve Online最大の「Titan(移動要塞クラスの大きさ)」や、「Super Carrier(対艦爆撃機を搭載可能な大型空母)」については、Station内での製造が不可能である。それは何故かというと、TitanやSuper Carrierは「大きすぎてStationにドッキングできない」からという、大きさ故の悲しい理由があるのだ。
仮にStation内で製造を始めたところで、完成するころには大きすぎて外へ出られないとか、そもそも製造段階で過ちに気づき、無残なボトルシップになってもかわいそうだ・・・・・・という理由で、そもそも仕様上、Stationでの製造が不可能になっているかは、定かではない。
生産を奥深くしている「研究」について
生産は、上記のように材料を集めて、ひと思いに生産ラインへ投げ込むだけではないのも、コンテンツの奥深さを物語るミソであると筆者は思っている。
材料の1つである「Blueprint」のうち、Blueprint Originalに関しては、初期状態で「製造時にロスするMineralの割合」が設定されているのだが、そのロスを減らすために、Blueprint Originalを「研究」し、製造時のロスが少ないBlueprint Copyや、製造時間を短縮されたBlueprintCopyを作るのである。
ちなみに、製造ロスの軽減は通称ME(Material Research)、製造時間短縮はPE(Time Effeciency Research)と呼ばれるため、覚えておくとよいだろう。
そのため、生粋の生産者などは、ロスの少ないBlueprint Copyを作ることを当たり前のようにやっている。生産をメインにプレイするならば、必須の知識だ。
Blueprint Copyを作成する手順については、生産をする手順と同じように「Sience & Industry」を選択し、Activityは「Copying」を選択する。空いているラインがあればそこを選択して「InstallJob」をし、何枚刷るか、最大何回使えるBlueprint Copyを作成するのかを記入した後、OKを押してCopyを開始する。その後は同じように、Copyが終わるまで待っていよう。
基本的な生産の流れを覚えたら、Tech2生産へ
Blueprint Copyを作ったり買ったり、Mineralを買ったり掘ったりして材料を揃えて、StationやControlTowerの施設へ投げ入れる。ただこれだけの生産だと思われがちだが、これより上位の「Tech2」生産というものもあり、Tech2に関しては製造工程も一気に複雑になる。
このTech2クラスのあらゆる弾薬・艦船・モジュールは、PvP・PvE・採掘など、今や根本的なプレイにも欠かせない存在だ。しかしそれゆえに、一部のTech2資源をめぐって大規模な戦争が勃発するほどで、その資源を多く産出する星系を支配した連合などは、巨額の富を築くことも容易であると聞く。
それらを使用して製造するTech2のアイテムだが、生産するアクションは基本的に変わらない。ただ、その過程が重要で、「発明」を行う必要が出てくるため、そのことについても説明しておこう。
ワングレード上のアイテム製造に必要な発明とは
Tech1のBlueprint Copyから、Tech2のBlueprintCopyを作る作業を発明といい、「Sience & industry」の「Invention」から行う。
BlueprintCopyを作る工程は、下の画像を参照してほしい。
見事Tech2のBlueprintCopy発明に成功したら、それを用いて製造をするのだが、Tech2 BlueprintCopyの他に必要な材料を揃える点は同じ。しかしその材料類の数は多い。
Tech2アイテムの元になる、ベースとしてのTech1アイテム、Mineral、Tech2 Component、Trade Itemなど5種類の材料を用意しなければならないが、特に「Tech2 Component」が、Tech2資源の高価さや稀少さにより、買えば高く、自給しようとすると死ぬほど険しい道が待っている。しかしそれでもTech2アイテムは、あらゆる場面で必須といえる性能を持っているため、赤字であろうと作る価値はあるのだ。
この月資源については先に述べたように、貴重な資源はほとんど大手の連合が掌握しているような状況も珍しくない。危険を冒して資源を採掘するか、お金で市場から買い集めるかはプレイヤー次第だ。
またも余談だが、数年前のEve Onlineでは、「Tech2 Blueprint Original」を入手する方法が存在しており、消耗しないBlueprintを用いて、資源さえあれば発明不要の状況に一時期陥ったことがある。
しかしそれでは発明というアクションを用意した意味が無いということで、後にTech2のBlueprintOriginalは入手不可能になり、今日に至っている。
入手不可能になる以前のTech2 Blueprint Originalについては、強制的に削除などの措置が執られなかったため、プレイヤーの手元に残っているものがいくつか現存しており、公式サイトのフォーラムにて、びっくりするほど高い値段で取引されていることも。
Tech2製造のさらに上位、特殊な艦船「Tech3 Cruiser」の製造
Tech2のさらに上位テクノロジーを用いたアイテムとして「Tech3 Cruiser」というものがある。これは「Strategic Cruiser」と呼ばれ、Cruiserサイズの艦船にしか存在しない。
Strategic Cruiserは他の艦船と違って、「Subsystem」という専用モジュールを5つ装備することができ、そのSubsystemはそれぞれ違う効果を持っているほか、Subsystemによって艦船の形が変わるという特徴がある。Subsystemの多岐にわたる組み合わせと、それらの秘めるポテンシャルから、様々な用途に特化できる特殊な艦船だ。
そのStrategic Cruiserを作るためには、「Unknown Space(通称Wormhole)」なるコンテンツが必須なので、このUnknown Spaceについてをここで説明しよう。
Eve宇宙のどこかには、絶えずWormholeが出現しており、船やCapsuleで中へ入ることができるが、その先が「Unknown Space」になっている。
Unknown Spaceは、通常の星系にようにStarGateで繋がっておらず、必ずWormholeを通じて中へ入る必要があり、開いているWormholeによって、繋がっているUnknown Spaceも違う。中は一般星系のSecurityLevelが適用されず(警察組織が存在しないため)人を殺してもお咎めなしの素敵空間。しかし1つのUnknown Spaceは独立した箱庭状態になっており、出入り口はScannerProbeで探さないといけない。一歩間違えれば脱出不可能という厳しさも持ち合わせている。
そしてここには、通常の宇宙空間のように、惑星や太陽、アステロイドベルトが存在しているほか、「Sleeper」という未知の文明を持つ知的生命体だか何かがおり、そいつらの持っている未知の技術を利用して「Tech3 Cruiser」を作る・・・・・・というわけだ。
この工程はTech2を凌駕する複雑さで、主に「Hybrid Polymer Creation」「Component Manufacturing」「Reverse Engineering」の3種から組み合わさって出来ており、3種それぞれを行うための工程もきちんと用意されている。
これらはWormholeの中、Unknown Space内でしか入手できない材料を多く使用するため、プレイヤーの中にはUnknown Spaceの中に住み込んで、ControlTowerを持ち込んで定住し、黙々と生産やSleeper退治に勤しんでいる人も少なくない。この手のプレイは金になるうえ、住んでしまえばそこは自分の箱庭同然なので、多数のプレイヤーがUnknown Spaceの中にこもってしまい、筆者のようなPKの獲物が少なくなっているという、ちょっと困った一面もある。それでもたまに、Wormholeの住人を殺したりしているわけだが、どうにかこもってばかりではなく、たまには外へ出てきてほしいものである。
材料収集が面倒くさいという人は、Tech3の材料を全てマーケットで購入して作るのも全然ありだろう。ただし資金がいくら必要なのか、よく見積もって作ると精神的によろしいはずだ。
生産は茨の道
生産者に聞くと、「生産プレイは茨の道だ」と聞く。ただ適当に材料を調達しているようでは赤字になるし、安価で製造したのに、売る場所を決めるのに時間がかかってだれてしまったりと、いろいろあるそうだ。
ただ、自分で使用する船やモジュールを自分で作る「自給自足生活」というのも楽しみ方の1つだろう。そういった遊び方に興味を惹かれた人は、是非モリモリと船やモジュールを製造し、筆者に安く売ってほしい。その船・モジュールを使って、頑張ってほかのプレイヤーを殺してまわりたいと思う。