IGDA日本と9leapが、福島県南相馬市で30時間のゲーム開発イベント 「東北ITコンセプト 福島GameJam」を開催

編集部(gamer's express) 2011-08-09

国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)と学生対抗ゲーム開発コンテスト9leapを運営する(株)UEI(ユビキタスエンターテインメント)は、2011年8月27日(土)〜28日(日)の二日間、福島県南相馬市の後援を得ながら南相馬市にて「福島GameJam(Fukushima Game Jam)」を開催します。

GameJamとは、その場で、初対面で出会う即興のゲーム開発のチームを編成して、発表されたお題に合わせて、決められた時間内に、チームで一つのビデオゲームを完成させるイベントです。

このモデルとなっているのは、毎年1月末に、ゲーム開発者個人を対象とした国際NPOである、国際ゲーム開発者協会(IGDA)が、「Global Game Jam」という名称で行っている国際イベントで、今年は世界136カ所、6500人もの参加があり、1500本ものゲームが開発されました。日本でも、東京、福岡、札幌の3カ所で開催され、150名近い参加者がありました。

このイベントフォーマットを利用して、GGJの主催団体でもあるIGDAの後援を受けて、ローカルイベントとして福島で開催しようという内容です。

福島GameJamのコンセプト

「熱気」のあるところは、困難を乗り越える。
被災地域は困難に直面しているけど、きっと大丈夫。
それは、日本で最も「熱気」を持つゲームクリエイターたちが、
被災地域の人たちと一緒に、ゲームを作る姿から生まれる、
たっぷりとした「熱気」を、
世界に伝えることで証明するから。

イベントの意義

3月11日に東日本大震災が起きて以来、生活のために不要不急とは言えないエンターテインメント産業である、ビデオゲーム産業に従事しているゲームクリエイターたちは、自分たちが日々従事している仕事を通じて、何か被災地のために行動できないだろうかという模索をしてきました。

津波被害のための瓦礫の撤去といった基本的な生活秩序の回復に対しては、ゲームクリエイターは無力です。しかし、現地の生活状況が回復してきている現在、未来につながるような活動として、ゲームクリエイターらしい方法で、現地の復興へと協力できると考えたのです。

それが、GameJamを、福島で開催するというものでした。

福島は、今後、原子力災害という風評被害に長い間直面していかなければなりません。「Fukushima」という単語は、特別な意味を持ち、今後ネガティブな意味を持って、世界から見続けられることになります。だからこそ、あえて、その場所でポジティブなメッセージを発信するGameJamを開催する意義が生まれます。

福島GameJamを通じて、現地を視察した日本のゲームクリエーターたちと、東北地域の学生を中心とした若者たちとで、共にゲームを作り上げることには、様々な効果が期待できます。30時間という開発時間の制限の中で知力を尽くしたゲームは様々な効果をもたらします。

GameJamの最大の魅力は、イベント実施中に、ゲームをチームで作っている人たちから、立ち上る強烈な「熱気」にあります。それを通じて、被災地域は復興できるという、メッセージを発信していきたいのです。また、GameJamそのものの持つ高い「教育効果」も、世界で確認されています。プロのゲームクリエイターたちと共にゲームを作るという作業を通じて、東北地域の若者は、ゲームを作る物づくりの方法を実践を通じて、実感として学ぶことができます。

さらに、このイベントは、IGDAが持つ国際的なネットワークを通じて告知を行い、イベントの開催中は、Ustreamを通じて日本はもとより、全世界に対して中継番組を放送し、世界に対してメッセージを発信します。そして、完成したゲームをインターネットを通じて、配信することによって、福島をはじめとする東北地域の復興のシンボルへと繋げていきたいと考えています。

 現在、その参加者を東京から出発する参加者30名と、東北から参加する参加者30名の募集を行っています。
 東京参加者申込向けページ(締切8月10日) http://www.igda.jp/modules/eguide/event.php?eid=6
 東北参加者申込向けページ(締切8月19日) http://www.igda.jp/modules/eguide/event.php?eid=7

東京からの参加者には、「どこでもいっしょ」の生みの親である“トロチチ”こと南治一徳さんなどの参加を頂き、また、現地からのUST中継では、キューエンタテインメントの水口哲也さんなどの参加を頂くことを予定しています。

東北地域復興のフレームワーク「東北ITコンセプト」の策定に向けて

さらに、このイベントは、単発のイベントではなく、「東北ITコンセプト」という産官学が連携した新産業創出ための提案に繋げる考え方へと広げるものに、位置づけることも計画しています。
この計画の基本は、「首都圏と東北地域とで、デジタルメディアを通じて、広域なITクラスターを形成する」ことを目標とし、産官学とが連携を行うことで、それぞれの地域が自律的に、デジタルメディア産業での人材育成と産業振興を実現化するための厚みの形成」を目的としています。

将来性の高いオープンプラットフォームを利用した、リアルとバーチャルを組み合わせた教育環境を整備していくことで、特に東北地域の若者に、新しい人生の切り開く選択肢を提案するというものです。

デジタルデータであれば、風評被害に悩まされることなく、場所を意識することなくビジネスが、全世界に対してビジネスを展開できる可能性が持つ特性を利用していくものです。これは、被災地域の復興が、最初の段階が終わりつつある今だからこそ、新しい未来を切り開く道を、生み出していくための有効な手段へとつなげていきたいと考えています。

福島GameJamは、この「東北ITコンセプト」実証の、最初のモデルケースとして位置づけているものです。

■実施概要

主催:国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)、(株)UEI
共催:NPO法人イノベーションネットワーク
後援(予定):南相馬市
協賛:ヴィジュアル・クリエイターズ・ラボラトリー、サイバーズ株式会社、(株)ラット
協力(予定):東北芸術工科大学、東京工科大学、国立情報学研究所
期間:8月27日(土) - 28日(日)
会場:福島県 南相馬市 労働福祉会館 http://npoharamachiclub.jp/hp/fukushi-top.html
   (※放射線量は安全であることが確認されています)
参加予定者:60名
 (東京から参加のゲームクリエイターなど30名、東北地域参加者学生など30名)10チームを想定

IGDA日本とは

国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本、代表 新清士 http://www.igda.jp/ )は、ゲーム開発者「個人」を対象とした全世界約35ヶ所、約1万人のメンバーを持つ国際NPO、国際ゲーム開発者協会(IGDA)の日本支部。世界の支部でも最も活発に活動している支部として知られる。ゲーム開発者のコミュニティを発展させ、お互いに切磋琢磨できる環境を作り、ゲームとゲーム産業を発展させることをミッションとして活動を行っています。東京ゲームショウなどのゲーム産業イベント、日本デジタルゲーム学会(DiGRAJapan)への協力など、ゲーム開発者を支援する環境作りを行っています。

9leapについて

株式会社ユビキタスエンターテインメント(本社:東京都文京区、代表取締役社長兼CEO:清水亮)と株式会社ディーツー・コミュニケーションズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:宝珠山卓志)が主催する25歳以下の学生を対象としたHTML5+JavaScriptミニゲーム開発コンテストです。2011年5月1日(日)2011年12月31日(土)まで開催しております。
コンテストは学生を主体としながらも、熟練プログラマも参加できる「9Days Challenge」や、プレイヤーから寄せられたコメントを評価する「9MVP」などの期間限定コンテストを開催。若手、熟練プログラマー、そしてプレイヤーが互いに刺激し合い、学ぶ事が出来る環境づくりを目指しています。コンテスト開始からこれまでに既に200以上のゲームが開発され、無償公開されています。URL:http://9leap.net/

筆者紹介/ 編集部 (gamer's express)
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