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2012年4月29日~30日に中国上海の正大広場にて『NVIDIA Gaming Festival / GeForce LAN 2012』が開催され、私スイニャンがStarCraft2 JP Community運営者のまつじゅん氏とともに現地に行ってまいりました。
新製品「GeForce GTX 690」と新サービス「GeForce Experience」の発表
開場時間の午前10時20分ごろに正大広場に到着したのですが、すでに見事な大行列!正直、中国をなめていました(笑)。事態を把握したNVIDIA関係者の方に急遽パスをいただき、我々はなんとか1時間後に会場に入ることができましたが、残念ながら開幕式を見ることはできませんでした。
後からNVIDIA関係者の方に伺ったのですが、開幕式で大きな発表が二つあったそうです。ひとつは「GeForce GTX 690」という新しいグラフィックカード製品の発表です。滑らかな材質のエキゾチックなデザインで、既存のGTX680に比べ2倍近い映像処理能力を持つにも関わらず、より消費電力が低く静かな点が特徴だそうです。
そしてもうひとつは「GeForce Experience」という新サービスの発表でした。これはPCにGeForceの製品が入っていれば無料でダウンロードできるもので、自分のPCで最適なゲーム画質の設定を自動で行ってくれるサービスだそうです。6月に一般向けのベータテストが開始されるとのことで、PCゲームは大好きだけど設定にはあまり詳しくないというゲーマーには、とても嬉しいサービスですね。
中国におけるPCゲームおよびeスポーツの人気
さて、我々が会場に入ったときはちょうど「StarCraft2」の大会が始まったところでしたが、すでに席は全て埋まり立ち見客がステージを取り囲んでいるような状況でした。今回は「StarCraft2」、「League of Legends」、「DOTA」の3種目の大会が行われ、賞金規模は総額4万ドルだとか。どの試合も本当に盛り上がっていたのですが、私の見た限りでは「DOTA」のファンが一番多かったように思います。ちなみに観客は8割方が成人男性といった感じでした。このところ世界各地でeスポーツが盛り上がりを見せていますが、中国でもかなり盛り上がっているということを実感させられました。
大会等が開催されるメインステージは会場の一番奥にあり、その手前のフロアには中国で人気のあるゲームタイトルごとに合計約150台のPCが並べられ、各自ゲームを楽しめるようになっていました。世界で人気の有名ゲームのほかに中国産のさまざまなジャンルのゲームも設置されており、どこかで見たことがあるような微妙なものもありましたが、中国におけるPCゲームの人気の高さがうかがえました。
NVIDIA製品を搭載したPCで3Dゲーム体験
さらにその手前には、3Dでゲームを体験できるスペースが設けられていました。ゲームの下手なスイニャンもレースゲームに果敢に挑戦しましたが、スピード感についていけず断念。しかし、室内にいることを忘れてしまいそうなリアルなグラフィックと立体感には感動しました。現在1つのグラフィックボードで3Dだとモニター3枚を横に並べた状態で稼働できるのだそうで、上手い人のプレイはとても迫力がありました。他に、先に発表のあった「GeForce GTX 690」を搭載したPCで3Dゲームが体験できるスペースも設けられていました。
両脇にはPC周辺機器メーカーの展示があり、美しいコンパニオンのお姉さんやコスプレの方々などがいて、華やかなお祭りといった雰囲気でした。コスプレといえば、ステージ上でコスプレの披露やダンスなども行われていました。そのほかステージ上でNVIDIAの製品をプレゼントする太っ腹な抽選会が何度も行われ、とても盛り上がっていました。
StarCraftプロゲーマーファンのスイニャン的視点
私の今回の一番の目的はStarCraft2の大会を観ることでした。オンライン予選に日本人選手が招待されましたが、結果は全員敗退。日本人選手らから「中国サーバーのラグがひどくてまともに戦えなかった」というちょっと残念な話も聞こえてきましたが、中国の大会を中国サーバーで行うのは当たり前のことですし、そもそもStarCraft2自体が日本でサービスされていないだけに難しい問題だなと思いました。こういう問題は今後も国際大会においては充分起こり得るだけに、StarCraft2のコミュニティ単位でも何か打開策を講じる必要があるかも知れないと感じました。
しかし予選を突破して出場した中国人選手たちは、やはり素晴らしい実力を持つ選手ばかりでした。わたしはこれまであまり中国の選手には注目して来なかったのですが、今回の大会を通じてMacSed選手のファンになりました。とても強かったですし、実物の方が写真より何倍もかっこよかったです。一緒に写真を撮らせてほしいとお願いしたところ快諾してくれた上に「君もStarCraft2やってるの?」と気さくに話しかけてくれて、その後もしばらくお喋りをしました。そのほか台湾で知り合ったHui選手にも再会し、一緒に展示物を見たり決勝戦を観戦したりと、楽しい時間を過ごすことができました。
StarCraft2大会の詳しいレポートはStarCraft Timesに掲載予定ですので、そちらも合わせてご覧になってください。
イベントの取材を終えて
今回のイベントはかなり大規模で盛りだくさんな内容だったと思います。とてもきれいな会場で展示も見やすく、観客が参加できるコーナーも豊富にあったのでさまざまな楽しみ方ができました。大会としてもしっかり予選を行っていた分、中国内での注目度も高かったようでしたし、今回まつじゅんさんが現地から配信を行い、日本でも多くの方に見ていただけたようです。今回が第2回だったとのことで、来年にも是非期待したいです。
http://sc-times.net/