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ゲームクリエイターの暑い夏。ゲーム作りを短期間で行う「ゲームジャム」に参加してみよう。

松井 悠(編集部) 2012-07-08

ここ数年、日本のゲーム開発者の中でも話題になっている「ゲームジャム」というイベントをご存じでしょうか。

これはもともと、海外でスタートしたイベントで、ジャムセッションのように、その場に集まったクリエイターたちが特定のお題に沿ったゲームを規定時間内に開発(完成、もしくはプロトタイプの提出をもって、開発は完了)するというものです。

日本で話題になりはじめたのは、2010年に行われた世界同時多発ゲーム開発イベント「Global Game Jam」に、東京の東京工科大学・北陸のJAIST(北陸先端科学技術大学院大学)の2会場が参加をしたあたりからでしょうか。現在、「Grobal Game Jam」は、参加国47の242会場で、1万人を越える参加者が集う世界最大のゲームジャムとして、ギネスブックに申請されています。

Global Game Jamについての情報は、IGDA(国際ゲーム開発者協会)日本アカデミックブログに詳しく掲載されていますので興味を持った方は下記のページをご覧ください。

IGDA日本アカデミック・ブログ
http://igdajac.blogspot.jp/search/label/GGJ

また、2011年には、福島県・南相馬市において、「東北ITコンセプト 福島GameJam」が開催されました。
これは、日本のゲームクリエイターが現地に赴き、東北地区の参加者たちとチームを組み、規定時間内にゲームを作り上げるもので、国内外からも高い注目を集めました。

写真は昨年行われた「東北ITコンセプト 福島GameJam」から

このほかにも、特定のゲームエンジンを使用して行われるゲームジャムスタイルのイベントや、学生のみで構成されるもの、合宿形式で行うものなど、さまざまなイベントが時期を問わずに行われています。

7月7日に行われた「Unity Game Jam II」は、ゲームエンジンのUnityのみを使用したゲームジャム。40人が参加する、盛況なゲームジャムとなりました。http://www.zusaar.com/event/306053

これらのイベントは、主催者でもあり、参加者でもある人々の熱意(と思いつき)で開催されることが多いため、告知用のがっちりとしたページが作られることはまれで、ほとんどが、Twitterや、FacebookなどのSNSと、それに紐付いた告知サイト(こくちーずやAtnd)でスピーディーに参加登録が行われます。そのため、興味のある人はある程度アンテナを張っていないと見逃してしまうこともあるので注意が必要です。

イベントのインフォメーションによく使用される「こくちーず(左)」と「Atnd(右)」。イベントの検索もできるので、こまめに見てみるといいかもしれません。
こくちーず:http://kokucheese.com/
Atnd:http://atnd.org

7~8月に行われるゲームジャム

それでは、現在募集を行っているゲームジャムイベントを2つご紹介しましょう。

WEGゲームクエスト:市川チャレンジ #1

「WEGゲームクエスト:市川チャレンジ #1」は、ゲームジャム形式の競技会です!チームでも、1人でも、その場の混成チームでも参加OK。時間内にテーマに沿ったゲームを企画、開発して、所定のサーバーにアップロードして下さい。WEGゲームクエストは、楽しく本気でゲームを作りながら、新しい面白さ、ゲームの地平を探求するプロジェクトです。
期間7月14日〜7月16日(エントリー締切 7月13日)
会場ワイプ市川北口駅前店
メインテーマシューティングゲーム
隠しテーマ当日発表
参加費無料
主催 ゲームデベロッパーズギルド株式会社
協賛 ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社、他
優勝賞金5万円

インターネットカフェを使用して行われるゲームジャムスタイルのイベント、「WEGゲームクエスト」の第1回イベントが7月14日-16日の期間で行われます。
こちらは、「個人でもチームでも参加OK」なので、仲間と声をかけあって参加するのもいいですね。また、他のゲームジャムとは異なり、イベントの終了時に、懇親会をかねた品評会が行われ、そこで優勝したゲームを作った開発者に賞金が贈られるところも、面白いところです。

エントリーの締切は7月13日まで。

WEGゲームクエスト:市川チャレンジ #1
http://kokucheese.com/event/index/44254/

福島GameJam2012南相馬

写真は昨年行われた「東北ITコンセプト 福島GameJam」から
2011年に開催し、国内外から高い評価を得た「福島GameJam」を本年も開催する運びとなりました。IGDA日本では昨年度の勢いを継続すると共に、本イベントを通して
・震災による風評被害を受けることのないIT分野での人材育成を通した復興支援
・被災地は元気であるというメッセージの日本国内および海外への発信
・次世代を担う子供たちや若者たちに対して、将来必要なスキルを学ぶ機会の提供−−を行います。またプロジェクト全体を通して、メイン会場となる南相馬市を中核に、広域ITクラスター形成の可能性を探る「東北ITコンセプト」の具現化に向けた行動を進めていきます。
期間8月3日〜8月6日(東京出発組8月3日~6日、東北参加者8月4日~5日。エントリー締切7月9日11時)
会場南相馬市民文化会館「ゆめはっと」
参加費無料(食費のみ自費)
メインテーマ当日発表
主催 IGDA日本・福島県南相馬市
福島GameJam2012 開催概要
http://fgj12.ecloud.nii.ac.jp/?p=963

「風評被害を受けることのないIT分野での人材育成を通した復興支援、次世代を担う子供たちや若者たちに対して、将来必要なスキルを学ぶ機会の提供」を目的としたゲームジャムが今年も、福島県南相馬市で行われます。東京からの参加者向けには、南相馬の現状を視察するバスツアーも予定されています。この福島GameJamはゲーム開発者として、震災復興に向けてできることのひとつのアプローチといえるかもしれません。なお、イベント期間中は、Ustreamでの配信も企画されています。

エントリーの締切は7月9日11時まで。

ゲームジャムに参加してみよう!!

今回は、参加締切が近い2つのイベントを紹介しました。ゲーム開発者の皆さんは、スケジュールの都合がつけば、参加してみてはいかがでしょうか。

また、いくつかのイベントでは、現場オペレーションや配信まわりのスタッフを募集しているところもありますので、興味を持ったプレイヤーさんたちは、そういった形でゲームジャムに関与してみるのもいいのでは。

ちなみに、筆者は、いずれのイベントも、運営周りのサポートを行っています。主に、会場の設営や、ネットワーク敷設、電源管理などなのですが、実はこれ、ゲーマーにとってもなじみ深い「ゲームイベント」や「LANパーティー」のノウハウを活かせば、それほど難しくありません。筆者のように開発スキルを持たない人間でも、こういった形でゲーム開発のアシストをできるのは、やはりゲーマーとして嬉しい気持ちになります。

もともと、ゲームジャムも、LANパーティーも「デモ」カルチャーからの派生といえるわけで、そう考えると、バックエンドで必要とされる作業が近いのも頷けます。

近い将来、LANパーティーとゲームジャムがくっついて、開発者とプレイヤーがひとつの空間で何かを生み出せるようなイベントができたらステキですよね。

筆者紹介/ 松井 悠 (編集部)
フリーライターとして1996年より活動。得意なゲームジャンルは、Player VS Playerのゲーム全般。 デジタルゲームを競技として捉える「e-sports」の普及のため、IGDA日本デジタルゲーム競技研究会世話人、世界最大のデジタルゲーム競技大会World Cyber Games日本プロデューサーや、中韓政府主催のInternational E-sports Festival日本プロデューサーを務める。 2011年より、オンラインゲーム「C9」公認ナビゲーター。2012年より、「Red Bull 5G」プロジェクトアドバイザー。近著に「デジタルゲームの教科書」、「デジタルゲームの技術」(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)。

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