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今や世界中でeスポーツの人気種目として親しまれているStarCraft2ですが、韓国を除くアジアのStarCraft2プロゲーミングシーンというのは、世界的に見てもあまり知られていません。特に中国のプロゲーミングシーンは閉鎖的な面があり、海外へ伝わる情報が極端に少ないのが現状です。
私は今年の4月に上海で開催された『NGF / GeForce LAN 2012』を取材したことがきっかけで、中国大陸のeスポーツにも興味を持ち始めました。取材レポートは別途ご覧いただけます。
(http://g-x.jp/4fab928e-dd28-406d-8aee-6e25caac1ca2)
そして今回はその『NGF / GeForce LAN 2012』で優勝を果たし、2012年上半期StarCraft2賞金獲得ランキングで中国人選手1位に輝いたiG.MacSed(胡翔)選手のインタビューをお届けしたいと思います。海外プロゲーミングシーンに露出の少ない中国人選手の素顔に迫ります。
iG.MacSed(胡翔)選手プロフィール
種族 | プロトス |
---|---|
チーム | Invictus Gaming |
生年月日 | 1987年10月4日 |
学歴 | 華中農業大学卒業 |
経歴 | WarCraft3からStarCraft2に転向 |
戦績 | WCG2011中国代表・NGF / GeForce LAN 2012優勝・StarsWar 7 優勝 |
eスポーツ大国韓国の影響か…中国のStarCraft2プロゲーマー生活
-WarCraft3プロゲーマーになったきっかけと、StarCraft2に転向した理由は。
当時は友達の勧めでWarCraft3の選手になりましたが、その後StarCraft2がとても気に入ってStarCraft2に転向しました。すごく面白いゲームですよ(笑)。若いうちにStarCraft2プロゲーマーの道を歩むことができたのは、とてもラッキーだったと思います。
-StarCraft2は3つの種族がありますが、自分のメイン種族にプロトスを選んだ理由は。
最初はプロトスが攻撃的な種族だと思って選んだのですが、実際にはそうではないことに後になって気づきました(笑)。あと、プロトスはとても美しいなと思ったのも選んだ理由です。
-普段どのように練習していますか。
チームメイトと合宿生活をしながら、練習室で一日10時間ぐらい練習しています。普段のオンライン対戦では、色々な試合展開を経験することによってゲーム感覚を養っています。戦略は、自分で考えてその後改善していく感じですね。迷った時は他のプロトスの選手がどのように戦っているか見るようにしています。配信やリプレイで一番参考にしているのは、韓国のCreator選手です。
-国内選手や海外選手の中で、特に仲のいい選手がいれば教えてください。
国内選手はみんな仲良しですよ。だってみんな同じ志を持つ友じゃないですか。もちろん海外にも仲のいい選手はいますよ。韓国の『GSL(Global Starcraft2 League)』に出場するためにPrimeチームの宿舎で約1ヶ月間生活したので、Primeの選手達とは非常にいい関係です。それとバトルネットで知り合った海外選手も少しだけいます。
iG.MacSed(胡翔)選手ってどんな人?
-自分のライバルだと思う選手はいますか。
ライバルは自分自身だと思っています。勝敗にかかわらず、自分自身をしっかりマインドコントロールして実力が発揮できればそれでいいんじゃないかなと思います。
-モチベーションを維持する自分なりの方法はありますか。
常に優勝を意識することでモチベーションを維持しています。
-自分の長所と短所はどんなところだと思いますか。「怂神(臆病者、気が小さいというような意味)」というニックネームもあるようですが。
僕は楽観主義者なところが長所であり短所であると思います。そのニックネームに関しては良いとも悪いとも思ってないですが、全体的に悪くないんじゃないでしょうか(笑)。
-好きな食べ物と嫌いな食べ物は何ですか。
好きな食べ物は火鍋ですね。嫌いな食べ物は苦いものです。僕にとって四川はお気に入りの場所なんですが、その理由は四川の食べ物がとても美味しいからです。
-一番印象に残っているファンや自分の試合について聞かせてください。
ファンに関しては全てのファンが僕にとって嬉しい存在です。自分の試合についてですが、これはやっぱり『NGF / GeForce LAN 2012』で韓国のMoon選手と戦った決勝戦ですね。なぜならこの試合は僕が初めて優勝した試合だからです。
海外大会にも興味深々?海外での今後の活躍に期待!
-もし日本のことで何か興味を持っていることがあれば教えてもらえますか。
ハハハ、日本のアニメが好きですね。あとは旅行が趣味なので、日本へ旅行に行って色々な風景を見てみたいです。それと機会があれば、日本のStarCraft2大会にも是非出場してみたいです。
-韓国での生活はどうでしたか。また、今後も海外大会に出る予定はありますか。
韓国での生活は僕にとって非常に意義のあるもので、色々なことを学ぶことができました。海外大会に関してですが、そういうことは全てチーム側が手配しています。僕としては、全ての海外大会に出てみたいです!!!
-今後の目標とファンへのメッセージ
日本にも僕のことを知ってくれたり応援してくれたりするStarCraft2ファンが少しずつ増えていると聞きました。皆さん、本当にありがとうございます。皆さんの応援がとても嬉しいです。これからもっともっと多くの大会で優勝したいと思います。
前回の上海レポートと今回のインタビューを通じて、皆さんにも中国のプロゲーミング界を少し身近に感じて興味を持ってもらえたらうれしいです。なお今回中国のeスポーツニュースサイト「Replays.Net」(http://sc2.replays.net/)の記者であるsaya氏に写真を提供していただきました。この場を借りてお礼申し上げます。また近いうちに中国のStarCraft2プロゲーミングシーンに関しても、詳しくご紹介できればと思っています。
http://sc-times.net/