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こんにちは。三宅です。僕は日本の東京でゲーム開発、特に人工知能を専門にしています。まずおことわりをしなければならないのですが、この連載は個人として書いているもので自分のいかなる公的な立場とも関係しないものです。
さて、この「ゲームの果て」という連載は、2011年の最初に、このサイトを主催する松井さんと相談して企画したもので、特定のテーマに縛られず、デジタルゲームとそれを取り巻く状況をエッセイの形でまとめて行こうとスタートした企画です。しかし自分と世界のさまざまな状況があり、思えばスタートを2年も引き伸ばしてしまいました。ちなみに「ゲームの果て」のロゴ自体は散々自分がこだわって2年前に本サイトの優秀なデザイナーさんに作って頂いたもので、たいへん気に入っています。松井さんとデザイナーさんには深く感謝します。そして開始が遅れてしまったことを申し訳なく思う次第です。これからの連載をもって償わせて頂きたいと思います。
「ゲームの果て」とはなんでしょうか?今、デジタルゲームは次の時代へ向けて大きな変革期にあります。ある部分ではある程度先が見えていますが、ある部分ではまったく先が見えない、という状況にあります。また、それに限らず、デジタルゲームを愛するものなら、長い目で、10年、20年、…100年と、これからデジタルゲームが進化して行く姿を見てみたい、と思わずにはいられません。デジタルゲームが持つ可能性を知り、デジタルゲームの進化の方向を予想し、その予想に基づいて実際にデジタルゲームの歴史を作って行くために何らかアクションを起こしたい、そのためには、現在のデジタルゲームが持つ「可能性の果て」にまでたどり着き、そこから新しい出発点を見出したいと思う、そんな願いをこめて、このエッセイの題名を「ゲームの果て」としました。だからデジタルゲームの「果て」の意味は同時に「新しい出発点」でもあるのです。
本エッセイが扱うのはデジタルゲームをめぐるあらゆる状況です。コンテンツ、研究、技術、社会、など、デジタルゲームをめぐる広範な領域から、毎回小さなテーマを一つ一つ取り上げて、その「果て」まで考察を加えて行くことで、そこで何らかの発見をし、その発見に基づいて、次の時代へ、或いは、ずっとずっと先のデジタルゲームの未来へ続く道を探したい、その未来へ至るためのアクションを定義したいと思っています。
このエッセイでは毎回、内容とは関係のない写真が付きます。それはこれらのエッセイが僕がさまざまな街を歩きながら考え出したものだからです。それでは、皆さん、よろしくお願いします。
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