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  • インタビュー

CEDEC&TGSスカラーシップ募集開始! 経験者に聞く参加の意義とは?

小野憲史(ゲームジャーナリスト) 2015-05-07

国際ゲーム開発者協会(IGDA)が全世界の学生を対象に実施しているスカラーシップ。IGDA日本でも2011年からCEDECと東京ゲームショウ(TGS)に学生を派遣中です。今年も各9名ずつ、合計18名の学生を選抜予定。2015年度の募集が開示されたのにあわせて、過去のスカラーシップ参加者に経験談を語ってもらいました。

小野憲史

ーーー皆さん、お久しぶりです。簡単に自己紹介と近況報告をしてもらえますか?

今田 CEDEC2011に参加した今田智子です。新卒で別の企業に入社しましたが、体調を崩して半年間休職していました。その後、縁あって株式会社モノビットにゲームデザイナーとして入社し、今では元気に働いています。

今田智子さん

鳥居 株式会社ヘキサドライブの鳥居文香です。今年の4月にアーティストとして採用されたばかりで、今は新人研修の真っ最中です。スカラーシップではCEDEC2012に参加しました。

鳥居文香さん

下山 同じく4月から株式会社シフォンに入社したゲームデザイナーの下山樹です。スカラーシップではTGS2013に参加しました。さっき会社で新しいタスクを割り振られたばかりです。それもあってちょっと緊張しています。

下山樹さん

並木 東京工芸大学の並木勇人です。TGS2014のスカラーシップに参加しました。この中で1人だけ学生で、今まさに就職活動の真っ最中です。今日は就活も含めていろいろと聞いてみたいです。

並木勇人さん

ところで、どこでスカラーシップって知りました?

ーーー元気そうで何よりです。はじめにIGDAスカラーシップの応募理由について聞いてみたいんですが、そもそも存在自体どうやって知りましたか? ちょうど今田さんが参加した2011年から日本でもスタートしたわけですが・・・

今田 そうですね。ちょうど大学3年生の夏で、就職活動にあたってゲーム業界のことを調べていた時期でした。Twitterでゲーム開発者の方をフォローしていたら、スカラーシップの情報が流れてきたんです。もともとCEDECには自費参加しようと思っていたので、せっかくだから応募しようと思って。とりあえず出してみたら通ったという感じです。

鳥居 私もTwitterで追加募集のお知らせをみて募集しました。大学2年生の時で、たまたま若干名募集の空きがあって、急いで申込みをした覚えがあります。

下山 専門学校の先生に「こんなのがあるから応募してみたら?」と教えてもらいました。

並木 もともとIGDAのことは知っていましたし、ニュースサイトをチェックしていました。またゼミの先輩が2011年のスカラーシップに参加していて、話を聞いていたのも大きかったですね。

ーーー今田さんと鳥居さんはCEDEC組、下山君と並木君はTGS組でしたが、それぞれ理由はありましたか?

鳥居 TGSには一般日に良く行っていましたし、就職したらビジネスデイでも行けると思っていました。それよりも開発者と直接話ができるCEDECの方により興味がありましたね。費用もTGSに比べると高いですし、それが免除されるのは魅力的でした。

今田 私の時はまだCEDECだけで、TGSのコースがありませんでした。それで自然とCEDECへ・・・。FUKUOKAゲームインターンシップでお世話になった、エレメンツの石川淳一さんに勧められたことも大きかったですね。

下山 実は当時CEDECの存在を知らなかったんですよ(笑)。それでTGSに応募したんです。後になってCEDECについて知り、「こっちの方が良かったかも・・・」なんて。知らないことは何でも検索する癖がつきました。

並木 自分は逆で、CEDECはすでに参加していました。CEDECはお金さえ払えば学生でも参加できますが、TGSのビジネスデイは学生が入る隙がないので、逆に興味がありましたね。

外国人のスカラーとカラオケで交流

ーーー他の参加者と交流などはありましたか? 毎年CEDEC組は日本人、TGS組は外国人の参加者が多いのが特徴です。

下山 はい、9名中で日本人が2人だけで、最初はアウェー感がありましたね。英語でなんとか喋ろうとしましたが、たぶん伝わってなかったんじゃないかなあ。アメリカ人の学生と仲良くなって、お互いに今日あったことを話そうとするんですが、微妙に伝わらない(笑)。でも、そんな機会でもなければ海外の学生と話すこともなかっただろうし、良い経験でした。

並木 自分も同じ割合でした(笑)。英語の勉強を怠けていて後悔しましたね。ただTGSに参加を希望するだけあって、みんなゲーム好きで共通の話題も多く、すぐに打ち解けられました。日系の方や留学経験のある方もいて、通訳してくれたり・・・。あとはノリとボディランゲージでなんとかなるものだなと。

ーーー並木君たちは期間中、スカラー同士でカラオケにも行ったと聞きました。

並木 そうなんですよ。TGS初日の後、数名で秋葉原に行ったんです。流れでカラオケに行くことになり、せっかくだからメンターの尾形美幸さんも呼んで盛り上がりました。「ドラゴンボール」「北斗の拳」「聖闘士星矢」など、日本のアニソンが多かったですね。外国人の学生がアニソンを熱唱するという、すごく不思議な空間でした。

鳥居 私の時も外国人の留学生がいましたが、大半が日本人同士ということもあり、逆に空気を読み合っていましたね。初日は緊張しましたが、CEDECのデベロッパーズナイトで打ち解けられました。むしろ別の勉強会で一緒になったり、就職活動で情報を交換したりと、CEDEC後に交流が続きました。

今田 私も緊張しまくっていて、もったいないことをしました。学生同士のやりとりはあまりできなかったですね・・・。むしろスタジオツアーでお世話になった簗瀬洋平さん(現ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン)や渡辺雅央さん(現2Dファンタジスタ)ら、プロの方々に就職活動でアドバイスをいただくなど、たいへんお世話になりました。

ーーースカラーシップでは毎年スタジオツアーが行われますが、印象に残っている企業はありますか?

今田 イニスのオフィスがお洒落でした。あとはサイバーコネクトツー東京スタジオで、余計な光がモニターに映り込まないように、大きなカバーが設置されているのを見て、ミーハーにも盛り上がってしまいました。

鳥居 ユビキタスエンターテインメントの会議室でミニ四駆のコースが設置されていたのには驚きました。当時、社内で大会を開催されていたと聞いて、ああ、エンターテインメント業界なんだなあと。またどこも受付にポップやグッズなどが飾られていて、派手で楽しそうな感じを演出されていたのが印象的でした。

下山 自分はサイゲームスさんに伺って、開発ルームの広さに驚きました。逆にシフォンは20人くらいの小さな会社なんですが、開発室にパンをこねるための大きなテーブルがあって、たまにクッキーやケーキが焼かれているんですよ。社内に常に甘い香りが漂っていて、それはそれで良いなあと思っています。そういえば風邪を引いたとき、リンゴの皮をむいて食べたりもしました。

鳥居 今になってみれば、入社前にいろいろな会社を見学できたことで、今の会社と比べられる良さはありますね。私も内定後、アルバイトで実務作業をさせてもらっていたのですが、やっぱり内装や社風一つとってみても、今の会社は自分にあっていると感じます。毎月ボードゲーム大会や誕生会があったりとか・・・。

今田 そういう意味では、わりと弊社は機能的にレイアウトされていて、普通っぽいですね。そういえば、会議室にレトロゲームが並んでいて、社員は昼休みなどに自由に遊んでいいんですよ。ファミコンのコレクションなどもあります。そのうち業務の手が合いたら触ってみようと、今から狙っています。

並木 どこも良かったですが、Aimingさんが印象的でした。新宿の高層ビルでフロアからの眺めが壮観で、開発室も机が整然と並んでいて、雑多な感じがよかったです。休憩室も印象的でソファーやエアロバイクなどが置かれていたり・・・。本棚に技術書がずらっと並んでいたのも印象的で、自宅と比べてしまいました。

業界に対する理解や関心度がより深まった

ーーースタジオツアーの話はこれくらいにして、CEDECとTGSに参加した感想を教えてもらえますか?

並木 ビジネスデイということで、一般日とは比べものにならないくらい閑散としており、ビックリしました。一般日だと行列がすごくて、5-6ゲームくらい試遊するのが限界ですが、文字通り端から端までいろんなゲームに触れられたのが良かったですね。この多様なゲームが一度に体験できるのが最大の魅力だと思います。またセンス・オブ・ワンダーナイトも印象的でした。シュールで不思議な感じのゲームが多くて、それを見ながらピコピコハンマーをみんなで振るという、あの雰囲気が「なんだこれは!」と。

下山 自分はガンホー・オンライン・エンターテイメントの森下一喜さんの基調講演を聞けたのが良かったです。いつか自分もTGSで基調講演ができるくらいになりたいと、大きな目標ができました。センス・オブ・ワンダーナイトもその通りですね。自分は学生時代にアナログのボードゲームをたくさん作っていました。アナログゲームはルールがハッキリしている必要があります。しかしセンス・オブ・ワンダーナイトのゲームは「それで完成なの?」というような、センスの部分で遊ぶものが多くて新鮮でした。

並木 あとはインターナショナルパーティやINDIE STREAM FESに参加して、自分で作ったゲームをプロの方に遊んでもらい、感想が聞けたのも良かったです。厳しい意見もありましたが、そこから改善につながりましたし、話も広がりました。皆さんお酒も入っていたのか、フレンドリーに接してもらえて、すごくよかったです。

下山 自分もインターナショナルパーティに参加しましたが、ああいったところは初めてで緊張しました。その後で居酒屋に移動して飲み会があったのですが、そこはリラックスできて楽しかったですね。

鳥居 ゲーム業界について何も知らなかったので、業界研究のつもりでCEDECに参加したのですが、すごく詳細に情報共有がなされていて、ここまでやる業界って他にあるのかなと驚いたほどでした。自分の進路についても、それまでは漠然としていたのですが、すごく熱い業界だとわかって、改めてゲーム志望が固まったんです。飲み会にも毎晩のように参加したのですが、マジメに講義を受ける昼の顔と、お酒が入ってはっちゃける夜の顔とで、みなさんギャップがすごくて、それもおもしろかったですね。経営者なのに学生に対して気さくに話しかけてくれる人もいて、緊張もしましたが、すごく楽しかったです。

今田 たしかにゲーム業界は「熱い」ですよね。感性や思いつきではなくて、論理的な議論が積み重ねられていて、職業としてしっかりしているんだなと、私もCEDECに参加して思いました。

鳥居 CEDECで受けた講義では桜井政博さんの基調講演が印象的でした。コンビニのお弁当を例に、世の中はさまざまなスペシャリストの仕事の組み合わせで成り立っているというお話で、ゲームも同じだと。実は私もその時、専攻や進路について悩んでいたのですが、まずは自分の得意なことを突き詰めて、それにあった会社選びをしていけばいいんだと勇気をもらいました。

今田 みなさんゲームが好きだから、楽しいから作りたいというハッキリした目的がありますよね。私もCEDECに参加したときは何も業界について知りませんでしたが、いろいろな方が親切に話しかけてくれて嬉しかったですし、そうした感想を抱けたのが良かったです。

一生懸命がんばると必ずいいことがある

ーーー他にスカラーシップを通して何か学んだり、役に立ったことはありますか?

今田 直接的なところでは、プロの方に応募用の企画書をみてもらうなどして、アドバイスが得られました。また就職活動がうまくいかなくて、落ち込んだときも「期待しているよ」とメールをもらったりして、勇気づけられました。

下山 まわりが外国人ばかりだったこともあり、「自分から話しかけないと何もおきない」ことを学んだことでしょうか。またスカラーシップで知り合った溝井光司君とは、別のゲームジャムで一緒になったりもしました。

鳥居 スカラーシップに応募した理由として、人見知りを直したかったこともありました。それがきっかけでいろんな勉強会に参加するようになり、めぐりめぐって今の会社にもつながりました。そうした勉強会を通して、他校の学生と知り合えたことも刺激になりましたね。ライバルを知ることができて、就職活動にも役立ちました。

並木 人のつながりがわっと広がったんです。その後も学会やイベントなどで、ちょくちょく再会しています。メンターでお世話になった専修大学の藤原正仁先生とはDiGRA JAPANの年次大会で再会しましたし、スタジオツアーでお世話になったランド・ホーの方は学校ですれ違いました。ちょうど会社説明会で来校されていたんです。また自分はちょくちょく東京工科大学にお邪魔しているんですが、スカラーシップで一緒だった安藤健翔君とも良く会って話します。先生のお供でGDCに参加したときは、海外のスカラーとも
再会できました。

ーーー応募書類の書き方で、何かアドバイスはありますか?

下山 いま学校で作っている作品など、自分で作ったゲームをアピールすることだと思います。制作途中でも「完成に向けてがんばっている」など、熱意を見せるといいのではないでしょうか。

並木 自分で悩むことが大事だと思います。質問がいっぱいありますが、どれも素直に答えれば大丈夫ではないでしょうか? 嘘をつく必要はなくて、たとえ経験がなくても今後やりたいことをキチンとアピールできればいいと思います。

鳥居 実際、質問のハードルが高いと感じました。なんとか絞り出したというのが正直なところです。受賞歴などを書く欄もありましたが、どんな些細なことでもいいと思います。あきらめずに自分がしようとしていることを書けばいいのではないでしょうか。

今田 自分に正直に書くしかないと思います。自分自身、そういった効率の悪いやりかたしかできないタイプなんです。就職活動でも一度に一つの会社しか受けなくて、それが落ちたら次の会社といった具合でした。学生時代に戻って自分を叱ってやりたい思いでいっぱいです。あとは、きちんと相手に伝わる日本語で書けば良いと思います。

ーーー最後に今年、スカラーシップに応募を考えている学生に対して、メッセージをお願いします。

今田 一生懸命あきらめずにがんばると必ず良いことがあるので、ぜひ応募してください。実際いろいろなことで思いがけず役に立っています。最初に体調を崩して前の会社を休職したと言いましたが、その時にある方がスカラーシップの感想文や体験談などの記事を読んで、今の会社を紹介してくれたんです。スカラーシップが繋いでくれた縁だと思っています。

鳥居 スカラーシップに限らず、最近はプロと交流できる機会が増えています。これらを知らないのはもったいないですし、有効に活用してほしいですね。ネットの情報だけではなくて、そうした場所に実際に足を運んで、自分の目で見て、体験してみてください。

下山 スカラーシップではさまざまな体験ができますが、そこで得られることは人によって違うと思います。できるだけ多くのことを吸収するためにも、まずはゲームをたくさん作った方が良いと思うんです。ゲームをたくさん作って、スカラーシップに参加して、いろんなことを学んでください。

並木 学生って遠慮しがちですよね。でも応募して損をすることはないですし、合格して参加できたら、ためになることしかありません。たとえ落ちても自分が悪いのではなくて、単に定員が少なすぎたということだと思うんです。そのくらい気軽な気持ちでどんどん応募してみてください。

全体の様子
筆者紹介/ 小野憲史 (ゲームジャーナリスト)
平日は主夫業に忙しいゲームジャーナリスト。 雑誌『ゲーム批評』編集長を経て2000年よりフリーランスで活動中。Webを中心に業界レポート、インタビュー、コラムなどを発表している。 2012年よりNPO法人国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)代表。

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