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GAMER'S EXPRESSの読者のみなさま、大変お久しぶりです。今年は個人的な事情でほとんど連載企画「プロゲーマーファイティン!」の執筆ができていませんが、細々と続けさせていただくことができ感謝しています。
さて、今年もこの季節がやってまいりました。9月17日(木)~20日(日)の4日間、千葉・幕張メッセにて「東京ゲームショウ2015(TGS)」が開催。昨年同様、eスポーツ関連に特化したスイニャン独自目線のレポートをお届けすべく筆を執りましたので、早速ご覧ください。
よりどりみどりのMOBA系eスポーツを観戦
今回、まず目を引いたのがスクウェア・エニックスの国産MOBA『LORD of VERMILION ARENA(LoVA)』のオフライン大会「LoVA Challenge Cup」。実を言うと私はこの日が初見だったのですが、今まで見てきたMOBAのように俯瞰視点ではなくTPS(サード・パーソン・シューター)のような視点だったので、観戦していて新鮮でした。時間の都合で1試合しか見られませんでしたが、こうして新しいeスポーツを知るきっかけが生まれるのもTGSならではです。
そんな私が普段からよく観戦しているのは『League of Legends(LoL)』。昨年から国内リーグ「League of Legends Japan League(LJL)」が開催され、日本にも大勢のプロゲーマーが誕生しました。そして今回、Amazon & Twitchブースで「Logicool G : LJLオールスター戦」が開催。LJLに出場している人気選手6名が3対3の対戦を行いました。LoLで一般的な5対5のルールと違うため、不慣れな感じはあったものの、いつもは敵同士の選手たちが同じチームになったり、逆に同じチームの選手たちが敵同士になったりしながらプレイするのを見るのがファンにはたまらないポイントだったのではないでしょうか。
Logicoolブースで開催された「Logicool G Cup」では、LoLの5対5のルールで試合が行われ、日本のeスポーツオーガナイザー4団体による予選を突破した4チームが優勝をかけて戦いました。初日の対戦カードはDeToNator対PLUS ULTRAとSCARZ対バオウザケルガで、それぞれDeToNatorとSCARZが勝利。両チームは翌日、「Best of 5(Bo5)」つまり先に3勝したチームが優勝となる形式で対戦します。
「Logicool G Cup」の2日目。1戦目はSCARZが善戦したものの一歩及ばず。2、3戦目にいたってはDeToNatorが一方的な試合運びで30分未満で決着がついてしまうほどの圧勝。最終的に3対0でDeToNatorのストレート勝ちとなりました。全体的にDeToNatorの強さが光っており、今後の活躍がますます期待されるチームであることを改めて認識しました。
LoL関連のうれしいニュースが続々発表
LoL日本サーバー開始の発表があったのが「東京ゲームショウ2014」。あれから1年、ついに日本版モニタリングテストの実施が発表されました。ようやく日本サーバー開始に向けて動き出したRiot Games。今後の動きにも注目です。
さらに日本が「International Wildcard(IWC) All-Star」に参戦することも発表されました。サーバーのない国でありながら参戦できるということは快挙であると言えるでしょう。こちらも非常に楽しみです。
その他、DetonatioN FocusMeの新ユニフォームお披露目や、来シーズンの「LJL」に関する発表もありました。来シーズンは各対戦が「Bo3」となり、水・金・土曜日に開催。しかも土曜日はオフライン会場で対戦が行われるので、選手に会えるチャンスが格段に増えます。観戦勢としては非常にテンションの上がる展開です。これは毎週、秋葉原に通い詰めるしかありません。
スイニャン大注目のモバイルMOBA 『Vainglory』のeスポーツ
『Vainglory』はモバイルで行う3対3のMOBAです。昨年、正式ローンチされたばかりですが、PCゲームに引けを取らない競技性の高さゆえ、すでに世界大会も開催されているほどの人気ぶり。しかも、その大会で日本チームが準優勝した経験があるほど強いというのも私が注目している理由のひとつです。
OPENRECブースでは「Vaingloryアカデミー」を開催。ゲームキャスターとしておなじみのStanSmith氏が講師となってVaingloryを教えてくれる動画の紹介と、女性チーム同士のエキシビションマッチが行われ、会場は多くのVaingloryファンでにぎわいました。
Amazon & Twitchブースでは「Vaingloryステージ」と題し、開発スタジオ「Super Evil Megacorp」のCEOであるBO DALY氏が登壇。後半にはこの日ちょうど韓国で行われていた世界大会「International Premier League」の3位決定戦の模様が放送されました。実は私、先月この世界大会のベスト8を生で観戦してきたばかりだったので、日本でパブリックビューイングができて思わずテンションアップ。会場にはVaingloryではまだ珍しいコスプレイヤーさんがいたりと、これからますます盛り上がるゲームタイトルだと感じました。
日本で根強い人気の格闘ゲーム
お恥ずかしながら格闘ゲームには未だ詳しくありませんが、ミーハー志向のスイニャンとしては「カップルプロゲーマー」ももち選手とチョコ選手がどうしても見たくてAmazon & Twitchブースで行われた「Evil Geniusesステージ」にも足を運んできちゃいました。
前半のトークショー部分ではももち選手が、「対戦が理由でケンカになることがあるのはプロゲーマーカップルならではだが、それはプロゲーマーとして共に強くなるためのものなので、逆にそれで仲良くできている部分もある」という二人ならではのエピソードも披露。本当に応援したいカップルです。
後半はももち選手vsチョコ選手のエキシビションマッチが行われました。最終結果はももち選手の勝利となりましたが、チョコ選手が1本を取った瞬間は会場が大いに沸きました。
時間の関係上、観戦をあきらめていたMAD CATZブースの「ウルⅣ日本大会」ですが、最後にちらっと寄ったところ選手の写真撮影が行われていましたので、その写真だけ掲載しておきます。ちなみにこのとき、写真を撮り終えた前の人たちが後ろの人たちのために順番に座っていくという温かい光景を目撃しました。非常にマナーの良いファンの姿に感動したことを記しておきます。
スター選手の宝庫! FPS界のレジェンドも登場
今回、AVAのオールスター戦が開催されるということでまたまたミーハー心に火が付いていたのですが、残念ながら「護衛オールスター戦」には間に合わず。「爆破オールスター戦」には試合開始予定時刻の14時に間に合ったにもかかわらず、試合はほぼ終わっていて悲しみに暮れました。最初から見ていた方によると、予定より前倒しに進行されたとのこと。選手の姿を見るべく表彰式だけ撮影してきましたので掲載しておきます。
実を言うと、今回のTGSで私が一番楽しく観戦できたのは「Counter-Strike Global Offensive エキシビションマッチ」。かつて一部のCounter-Strikeユーザーに「eスポーツ観戦勢」というポジションを受け入れてもらえなかった苦い思い出があり、FPSに対して小さなトラウマを抱えていたのですが、他のFPSタイトルを通じて徐々にトラウマが薄れていたのと他のきっかけで交流させてもらっている人たちが選手として出場したのもあって、本当に楽しく観戦しました。
『Counter-Strike』は選手たちのフィジカル能力のみならず、全ラウンドを通してお金を管理しながら武器を購入していくシステムであるため戦略性が非常に高いことが魅力であると言えます。この試合ではDeToNatorの強さが光りましたが、個人的にはレジェンドチームが放つ独特の貫禄が本当に魅力的で素敵だなあと思いました。またいつかこのような機会があったら絶対観に行きたいです。素直に、カッコ良かったです。
いくつものeスポーツ大会が被った今年のTGS
eスポーツ関連イベントが格段に増え、もうすべてを回りきるのは物理的に不可能であるという、嬉しくもあり、悲しくもある現実を目の当たりにした今年のTGS。残念ながら『Sudden Attack』、『World of Tanks』、『アラド戦記』、『Dota2』などの大会や、上記にご紹介したゲームタイトルの別大会など、観戦できなかったイベントもたくさんありました。
eスポーツ人気が着実に高まりつつあることを感じるとともに、日本にもようやくeスポーツの時代が来る予感がしました。来年のTGSもさらに期待です。
http://sc-times.net/