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2011年に始まったこの不定期連載も今年で丸5年。これからも今まで通り細々と連載を続けていこうと思っておりますので、温かい目で見守っていただければ幸いです。
さて、ここ1~2年は日本国内のeスポーツ界の発展が目覚ましく、さまざまなゲームタイトルで大きな大会がたびたび開催されるようになりました。今回は1月23日(土)にベルサール秋葉原で開催された『RAGE vo.1 Vainglory Japan Cup GRAND FINALS』の観戦レポートをお届けします。
『RAGE vo.1』で採用されているVaingloryは3対3のチームで対戦するモバイルMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)です。MOBAはこれまで主にPCプラットフォームで人気を博してきたゲームジャンルなのでモバイルでMOBAなんて可能なのだろうかと思われるかもしれませんが、モバイルとは思えないくらい迫力がありつつ細かい操作も可能なため、国内外で徐々に人気を増しています。
超満員の会場と大会を盛り上げる実況解説陣
この日は朝から整理券が配られ、会場は超満員。観客席ではファンがスティックバルーンを持って、ごひいきのチームを応援しながらワイワイ楽しく観戦している様子が見受けられました。
実況は人気ゲームキャスターのStanSmith氏、解説は分かりやすい説明に定評のあるMokson氏が務めます。そしてなんと海外からも有名実況者のMonteCristo氏と、解説者のWolf氏が来日! 本当に豪華です。
司会進行はテレビでもおなじみのハリー杉山さん、折井あゆみさんが担当。さらに応援マネージャーとしてタレントの笠原美香さんと神沢有紗さんが参加しました。インターバルの間にはコスプレイヤーまで登場し、ステージは華やかそのものでした。
予選を勝ち抜いた4チームがステージ上で激突
試合は準決勝からスタートし、勝利チームが決勝戦に進みます。準決勝の第1試合はILLMATIC vs Team GLの対戦でしたが、世界大会に出場経験のある選手を擁するILLMATICをTeam GLが見事なストレート勝ちで倒して勝利。第2試合はPotentiaL vs Divine Brothersの対戦で、世界大会準優勝チームであるDBが初戦を落としたものの残り2戦で圧倒して勝利しました。
これにより決勝戦の対戦カードはTeam GL vs Divine Brothersに決定。1戦目、序盤DBが10分以内に早々と3本の「タレット」を破壊。DBのペースで試合が展開していくかと思われた矢先、集団戦でGLが敵を全滅させ「ACE」を獲得します。その後何度も集団戦で強さを見せたGLが相手の動きを完全に抑え、まずは1勝を収めました。
2戦目は序盤から一進一退の攻防が繰り広げられます。しかし12分、DBが金鉱山前の集団戦で勝利すると徐々にDBが押していく展開に。20分にはGLが中立モンスター「クラーケン」を味方につけて反撃を試みますが、結局DBが集団戦で相手を全滅させ「ACE」を取り返すとそのままエンドイット。DBが勝利し、勝負は最終戦に持ち込まれます。
3戦目、最後の試合とあって序盤は慎重な立ち上がりの両チーム。お互いにヒーローを育てあげる「ファーム」に集中しつつ仕掛けるチャンスを狙います。7分ごろからは両チームが激しい集団戦を繰り広げる展開に。しかし19分、GLが中立モンスター「クラーケン」を引き連れて攻撃し、ついにベインクリスタルを破壊!GLが2-1で優勝を果たしました。
表彰式、そしてスペシャルゲスト登場
優勝したTeam GLには何と賞金100万円!そのほか副賞として『Vainglory International Premier League』出場権とアメリカのSuper Evil Megacorp訪問ツアーが与えられます。優勝の感想を聞かれたSTR1125選手は「憧れのDivine Brothersに勝てたことが嬉しい」と笑顔で答えました。
表彰式終了後、シークレットイベントとして韓国のトップチームInvincible Armadaが登場! この日活躍した選手らでRAGE All Starsを組み、エキシビジョンマッチを披露しました。まさかのスター選手たちの登場に会場のボルテージは最高潮。試合では両チームが熱い接戦を繰り広げましたが、見事日本のRAGE All Starsが勝利しました。
RAGE vo.1 Vainglory Japan Cupを観戦して
実は私、ご縁があって昨年韓国で行われたVaingloryの大会を取材させていただいたことがあります。日本の大会は初めて観戦したのですが、ひとことで感想を述べるなら「韓国のeスポーツ大会と遜色がない」ということです。会場はもちろんのこと、演出、映像、そして観客の盛り上がり、さらには取材環境まで、日本でこれだけのクオリティの大会が見られるようになったことに驚くとともに、とても嬉しく思いました。
大会終了後に行われたアフターパーティで、以前取材を通して知り合ったInvincible ArmadaのWine選手と色々お喋りをしていたのですが、「韓国には世界大会はあるけれどRAGEのような国内の大会がない。日本のコミュニティは韓国より盛り上がっていてとても羨ましい」と話していたのが印象的でした。
なお、大会の最後には『RAGE vo.2』として「Vainglory」が再び採用されることが発表されました。さらにそれ以外のゲームタイトルも選定中とのことで、今後ますます盛り上がりを見せる『RAGE』に期待です。
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